原発の本当のコスト-大島堅一龍谷大教授の講演

中国電力など電力会社、そして政府は「原発は安い」と繰り返しいっています。本当のところはどうなのか?

島根原発2号機、3号機、稼働させたほうが、止まってる今より電気は安くなると、中国電力はいいますが、本当なのか?

これに異論を唱えて、原発は高いと言われる大島教授に詳しく聴こうというのが今日の講演会でした。

大島さんが使われているのは政府の計算式です。電力会社がそこに入れている、資本費(建設費)はフクシマ以前のもので、1機5000億円ほど。今は対策費が膨らんで1機1兆円。10.1円/kwhと言われる発電コストは、17.0円/kwhとなる計算。

そして島根2号機、3号機。中国電力は止まっている今と稼働した場合を比べ、3.2%の値下げという。しかし、止まっている今と廃炉にした場合を比べると、停止中の原発維持費が無くなって、3.7%値下げになると試算されています。これは島根原発の場合で、廃炉と稼働とどちらが安いかは、各電力会社の事情により違うとのことです。

中電は大島教授の計算は間違ってるといいますが、「それならデータを持っている中国電力が正しい計算を示してほしい。」と大島教授。

1機1兆円の原発は、これから新建設は出来ないだろう。減り続けやがて無くなる。これからの原子力事業は事故処理、廃炉、使用済み核燃料の処分と後始末の事業、何も生み出さず未来に負債を残すことになる、と。

また中国電力が島根原発で事故を起こした場合、資産の少ない中国電力には事故対応ための貸付はしてもらえず、収束の費用が賄えない。瞬時に破産になり、補償もできないだろうとも。

なるほど、と頷きながら、恐ろしくなった次第です。ここに拾った話はざっとしたことで、大島さんの著書を買いましたので、もっと勉強します。

★写真は(上)、大島堅一教授、(下)は島根2号機、3号機、稼働と廃炉のどちらがやすいか、の図です。

 

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