12月議会も明日が最終日、討論原稿仕上げました

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日曜日の20日、米子市議会12月定例会最終日を明日に控えて、議案や請願に対する討論原稿を仕上げていきました。

この後、若干の修正を加える部分があるかもしれませんが、原稿をアップしておきます。

2015年12月定例米子市議会最終日討論原稿

 

【議案第99号「米子市行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について」】

 

 本条例案は、来年1月から運用が開始されるマイナンバー制度に関連し、マイナンバー法に定めるもの以外の事務において個人番号の利用や個人特定情報の提供を受けることができるようにするための条例制定です。

 マイナンバーの個人通知カードが市内65000世帯のうち4000通もまだ届いていない、という実態であることが今議会の市民福祉委員会で明らかとなりました。来年1月時点で多くの未通知を残したまま運用が開始されようとしているわけです。

 マイナンバー制度は、情報の漏洩、なりすましなどの犯罪が諸外国の先例から懸念され、国が情報を一元管理することでプライバシーの国家的侵害が大きな問題として指摘され、日本共産党は制度導入に反対し、私はこれまでも関連する予算案などに反対してきました。先日、大阪府堺市で全有権者68万人分の個人情報が流出した、という事件があったばかりです。何が起こるか分からない、そんな社会において、さまざまな個人情報を一元管理することが、本当に妥当なのでしょうか。

 通知カード、個人番号カードのどちらにも性別が記載されることから、「日本性同一性障害と共に生きる人々の会」は、マイナンバーカードの記載から性別欄の削除を求める要望書を政府に提出。就業先に届け出ている性別とマイナンバーカードに記載された性別の不一致を理由として解雇を認めないよう事業者に周知することや、再就職が困難な当事者への生活支援などを求めました。

 また、通知カードに点字表記がないため、「通知カードが読めない」と多くの視覚障害者から訴えが上がっています。

 さらに、日本商工会議所が1130日に発表したマイナンバーへの対応をたずねた調査によると、「(対応が)ほぼ完了している」と答えた企業は、わずか13.9%でしかなかった、と報じられています。

 国民に困難をあらたに持ち込み、企業にも負担を押しつけるだけで、ただただ国などの行政が管理しやすいようにという都合だけで、生まれたばかりの赤ちゃんからお年寄りまで国民一人ひとりに番号を貼りつける危険な制度、こんな制度は中止させるしかありません。

 よって、同条例の可決ではなく否決を求め、

 

【議案第120号「平成27年度米子市一般会計補正予算(補正第3回)」】

 

 さらに、基幹業務再構築事業(8256千円)、個人番号カード関連事業(1022千円)などの事業費が計上されている議案第120号「平成27年度米子市一般会計補正予算(補正第3回)」についても、同様の理由から否決するよう求めるものです。

 

 

 次に、鳥取県行政書士会から提出されました

【請願第7号「市の機関における行政書士法の遵守徹底による窓口業務の適正化に関する請願書」】

 

 について、採択しないよう求めて討論いたします。

 行政書士法第19条が法第12項及び3項に定められた業務を行うことを禁じた趣旨は、資格のない者が不正確な書類を作成し、これにより住民から金員を取得するなど、住民の利益が著しく阻害されることを防ぐためです。

 よって、業としてそれらの行為を行わない、たとえば各組合などでその構成員が行政文書を作成する際の援助等については、住民の利便性を高める行為であり、法の規制の対象とならないことは、参考人の証言でも明らかです。

 本請願に「行政書士の資格を有しない『にせ行政書士』『非行政書士』の活動が後を絶たず、住民に多大な迷惑をかけている現状」との記述がありますが、米子市においては少なくともここ数年においてそのような事例は見当たらない、このことも参考人の証言で明らかとなりました。いわば、請願を採択する「立法事実」がないというのが実態です。

 請願の趣旨は「行政書士法の遵守徹底による窓口業務の適正化」とありますが、行政窓口において行政書士法違反があるかどうかを特別意識的に行うことは困難であり職員に負担を押しつけるばかりか、不当な制限を住民に押しつける可能性もあり適当ではありません。

 よって、同請願の採択には賛成できません。

 

 

 次に、反核・平和の火リレー鳥取県実行委員会から提出されました

【陳情第34号「『名護市辺野古への新基地建設凍結と地方自治の尊重、国民的議論の推進を日本政府に求める意見書』の提出に関する陳情書」】

 

 について、採択しないよう求め討論いたします。

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐるたたかいは、いま、沖縄県と安倍政権との法廷闘争に突入しています。政府が、翁長雄志知事による辺野古埋め立て承認の取り消しは「違法」だとして、県に代わって国が取り消し処分を撤回する「代執行」を求めた訴訟です。「辺野古埋め立て承認の取り消しで普天間飛行場の危険性除去ができなくなり、日米同盟の信頼関係に亀裂が入り崩壊しかねない」―。これが、政府が1117日に福岡高裁那覇支部に提出した訴状による最大の理由とされています。

 しかし、これらの言い分は、政府の立場から見ても成り立ちません。普天間代替施設としての辺野古新基地建設は、政府がいくら急いでも早くて2020年代前半です。他方、政府は普天間基地の「20192月までの運用停止」を明言しています。ところが、政府はそのための外交交渉を一切行っていない、と報じられています。

 米国は、フィリピンのように国民の意思で米軍基地を全面撤退させた国との友好関係も維持しています。県民の意思に従って基地を一つ造らなかったぐらいで「信頼関係に亀裂が入る」という主張に、何の説得力もありません。

 翁長知事は訴訟の意見陳述で、沖縄の基地問題の原点として、約20万人が犠牲になった凄惨な沖縄戦でほとんどの県民が収容所に入れられ、その間に米軍が県民の土地を強制収容し、普天間基地など広大な基地を建設したこと、その後も住民が住んでいる土地も「銃剣とブルドーザー」で強制収容し、新しい基地を造ったことを挙げ、「沖縄が米軍に自ら土地を提供したことは一度もない」と強調しました。とりわけ基地の周囲を住宅地が取り囲む「世界一危険な基地」と言われる普天間基地は即刻返還を迫るべきです。

 戦後70年、あろうことか今度は日本政府によって「銃剣とブルドーザー」をほうふつとさせる行為で美しい辺野古の海を埋め立て、普天間基地にはない軍港や弾薬庫などの機能強化が図られ、耐用年数200年ともいわれる最新鋭の基地が建設されようとしている―。

 このことに対して、沖縄県民の8割が辺野古新基地に反対し、昨年の名護市長選、沖縄知事選、そして暮れの総選挙で示されたのが「辺野古新基地ノー」という民意です。その沖縄県民の民意を尊重することこそ民主主義です。決して、陳情にあるような新基地建設工事の凍結や、特別法の制定の是非を問う住民投票の実施に沖縄県民の意思がないことは明らかです。

 ましてや、陳情の3項目目にある米軍基地の県外・国外への移設を念頭に置いた国民的議論など、米軍基地の全国への拡散につながりかねず、論外と言わねばなりません。

 よって、新基地建設の凍結、特別法の住民投票の実施、新基地の県外・国外への移設論議を求める陳情には賛成できません。

 

 

【議案第126号「複数税率による軽減税率の導入実現を求める意見書の提出について」】

 

 けいげん【軽減】(負担や苦痛を)減らして軽くすること、またそれが少なくなること。「負担の軽減を図る」―と「広辞苑」にあります。

 

 自民党と公明党の政府与党によって合意したとされる再来年4月からの消費税10%の実施にともなう「軽減税率」、あたかも税負担が軽くなるような錯覚を呼び起こしますが、食料品など一部の品目を現行の8%に据え置くだけで、4.4兆円の大増税になることは変わりません。

 消費税を10%に引き上げた場合、食料品の税率を8%に据え置いても1世帯(2人以上)の年間負担が平均41千円増えることが、「しんぶん赤旗」の試算で明らかとなっています。

 年収に対する消費税の負担率を年収階層別に計算しますと、年収200万円未満の最も低い層で税率8%の現行で負担率は5.9%。食料品を8%に据え置いて他を10%に引き上げた増税後には、6.8%に負担率は上がります。この負担率は年収が増えるほど小さくなり、年収1500万円以上の層では現行が2.1%、増税後2.6%で最も所得の低い層との差は増税で広がります。食料品の税率据え置きが低所得者対策にならない、消費税の逆進性はむしろ拡大することが明らかとなっています。

 欧州での複数税率は、通常税率20%前後のところを生活必需品について0~5%程度にして、生活費非課税を実現しようというものです。しかも、欧州では2度にわたる世界大戦やそれ以前の各国間の争いなど戦争が絶えなかった時代に、戦費調達の手段として付加価値税が導入された経緯を持ちます。それが、現代の税の民主主義の考え方に基づき、生活費非課税の原則を実現する手段として段階税率を導入したのであって、「増税するから軽減税率」という今回の日本のやり方は本筋から外れています。どうしても複数税率を、というのであればいったん消費税は廃止して、個別の品目ごとに税率を定める物品税に切り替えるべきです。

 ましてや、今回議論されている「複数税率」の導入に当たっては、事業者は品目ごとに異なる税率で消費税額を集計し、申告納税しなければなりません。そのための事務負担、費用負担は中小零細業者になればなるほど重く耐えられないものとなります。

 昨年4月からの消費税8%への増税で景気はさらに落ち込み、国民総生産はマイナスとなりました。このような状況で10%に引き上げれば、日本経済は立ちゆかなくなります。10%への消費税増税は中止すべきです。

 よって、同意見書の可決ではなく否決するよう求めるものです。

 

 議員各位のご賛同をお願いし、以上で私の討論を終わります。

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