歩み寄りの姿勢が大事、か?

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 16日付山陰中央新報の社説で、大橋川拡幅問題について「歩み寄りの姿勢が大事だ」と主張していた。そうだろうか?

 同拡幅問題については、斐伊川・神戸川治水事業の一環として3点セットのうちの上流部の二つのダム、中流部の神戸川放水路が近年中に完成見込みなのに対し、下流部の同拡幅事業が手付かずとなっていることから、国交省や島根県側から鳥取県側、とりわけ米子市に対して着工同意を迫る圧力が強まってきている。

 米子市議会などは、斐伊川最下流部に位置する立地条件などから、拡幅されれば米子市などの弓浜部などへの洪水の危険性が増す、これまでも弓浜部の水位上昇の“引き金”となったと考えられている中海・本庄工区の二つの干拓堤防の一部開削などがなされていないかぎり着工同意はありえない、との立場で申し入れをおこなってきた。また、鳥取、島根両県知事の覚書もそうした立場を尊重したものとなっている。

 ところが今日の新報の社説は、弓浜部の浸水被害に備える護岸整備費が今年度1億1000万円計上されるまでになった国交省の姿勢を評価し、豪雨被害から松江市民をまもるために、島根、鳥取双方の「互いを思いやって歩み寄る姿勢は必要だ」と説く。

 ちょっと待ってほしい。護岸整備だけでは今でも起こっている内水からの浸水被害は防げない。そもそも、松江市民の中からもこの拡幅事業に反対の声も上がっている。そうした状況に目をつむって事業着手を急げというのは、なぜなのか。治水の専門家からも、すでに完成が迫っている上流・中流の2点セットで様子を見たうえで、どうしても拡幅が必要かどうか判断したらどうか、という意見も出されているのに、だ。

 なにせ二つのダムで3000億円、放水路で2500億円、そのうえに拡幅事業とくれば数千億円といわれる巨大プロジェクト。利権が絡めば、「早く、早く」となるのかな。無駄な事業の見直しを言う民主党政権、どう判断するのかな。

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