確信になった公会堂シンポ

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 23日午後、「米子市公会堂の未来を考える」シンポジウム(日本建築学会中国支部主催)が開かれ、建築家や文化政策の専門家などによる講演やパネル討論がおこなわれました。公会堂の文化財としての価値、それを生かしたまちづくりなど示唆に富んだ発言が随所に見られ、有意義な会となりました。

 基調講演した建築史家の河東義之・小山高専名誉教授は、文化遺産を守り使い続けるにはそれなりの熱意・エネルギーが必要としたうえで、文化遺産を受け継ぎ活用している3つの事例を紹介。茨城県桜川市真壁町の町並みを生かした取り組みでは、市民がその価値を理解することから取り組みが始まった、と指摘。文化遺産を受け継ぐことで新しいまちづくりを行うことが大切と強調しました。

 明治27年にレンガ建築として建てられた千代田区丸の内の三菱一号館については、一度取り壊された建物を復元したケースとして紹介。失ったものを取り戻そうとすると、莫大なエネルギーがかかると振り返りました。また、公会堂と同じ故・村野藤吾氏の設計による旧千代田生命本社ビルが、同社の破綻によって庁舎問題のあった目黒区の総合庁舎として生まれ変わり、庁舎を新たに建築する場合に比べ格段に低コストだったと指摘しました。

 パネル討論では、公会堂が50年以上にもわたって文化活動が蓄積された場であり、市民文化を創造する拠点として発展してほしい▽西部地震のときの状況から見て、耐震診断で出されたIs値は低いと思われる▽構造研究者による保存に向けた方向での再検証が必要―など貴重な意見が次々と出され、わたしはメモを取りながら盛んにうなずいていました。

 パネリストが共通して指摘していたのは、公会堂の建築物としての価値がすぐれているという点。予想以上にいい作品(河東氏)、やっぱり村野藤吾さんの作品、やさしく人を包み込むようだ(兼松紘一郎氏)、ロケーションがまちづくりのへそ(野田邦弘・鳥大教授)-などの声が寄せられていました。

 さあ、明日は12月定例議会の最終日。公会堂存続を求める陳情の扱いがこのまま継続とされてしまうのか、それとも市民の願いを取り入れて採択となるのか、大きな分岐点になります。

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