人権連の講演会

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昨年遅れている同和問題の前進のために結成された鳥取県人権連の、

2回目の講演会でした。8月30日東伯まなびタウンで開かれました。

講師は岡山大学・小畑隆資先生。

この写真真中が小畑名誉教授、話しているのは佐々木康子人権連代表世話人。

「同対審答申が問いかけたものー基本的人権の視点から考える」というテーマで、

部落解放運動のなかで同対審(同和対策審議会)の答申の果たした役割、

そこから同じ同対審から始まりながら、ふたつに分かれた運動のこと。(部落解放同盟と全解連=全国地域人権運動總連合)。

最初は難しい話だな、と思いましたが、

「なぜ解放同盟は、差別するものと差別されるものとに人を分け対立構造をつくるのか、それは人権の捉え方の問題、被差別部落以外の一般地域の人の人権は、既に確立しているという捉え方に問題がある。」

「具体的な違いだけを取り上げ、それがなくならない限り部落差別はなくならないというなら、人はみな違うのだから、永久になくならない。人権というあくまで抽象的な概念が、ひとりひとり違う人間同士の基本的人権を確立していく力となる。」

こんな言葉に、なるほどと納得しました。

第2部は、教育の現場から小中学校の同和教育の実際、

被差別部落の人の経験と意見などが発表されました。

「進出学習という特別授業を部落の子どもだけが受けるのは、今の実態からみてもう必要のないこと。中学校になって同和学習の中で、自分が被差別部落の出身であることを発表させられるのは可哀想だ。」こんな親の意見。

「いずれ必ず差別を受けると覚悟せよ、と教えられた同和学習が、自分の心に傷をつくった。人が信じられなくなった。痛みを受け止めてくれる友人にあったことで救われた」と自分の体験を語った若者。

そして、まじめに同和教育に取り組んでいくなかで悩んでいる教師、教委の側、解放同盟の側の情報しかないとおかしなことになると気付いたという教師。

熱心な討論となった。(ピンボケ写真お許しください。)

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