7月4日、国土交通省の「中海護岸工事説明会」が西部総合事務所で開かれました。
激しい土砂降りの中、60人を越える参加があり、
いつもながら中海問題への米子人の関心の高さを感じました。
国土交通省が着工を急いでいる大橋川拡幅工事により影響を受ける、
中海の米子側の湖岸の護岸工事についての説明会です。
斐伊川治水事業の最期のひとつ、大橋川拡幅工事にともなうものです。
大橋川は、斐伊川の流れ込む宍道湖と中海を繋ぐ川です。
斐伊川治水事業の3点セットといわた、上流部のダム建設、神戸川への放水路は既に
完了。残るひとつ、大橋川拡幅工事ですが、
ダム・放水路だけで十分な効果があるという意見もあり、
島根県側にも反対の意見あり、
そして拡幅され中海に流れ込む水により、もっとも影響を受ける米子側には、
大きな抵抗があります。
中海は干拓淡水化事業は中止されましたが、
この事業によつくられた堤防(森山、馬渡、大海崎)により中海の流れが遮られ、
堤防を越えた水の被害ではなく、地下水があがって、
崎津、彦名の農家はニンジン、白ネギの根腐れの被害を受けています。
堤防開削なしに、中海の流れを取り戻すことなしに、
大橋側を拡幅されることには、大いに異議あると言うわけです。
「地下水上昇による被害、内側の問題は農水省の問題です。」
「国土交通省は外のこと、高潮時の水位上昇、集中豪雨、強風などの災害から守る
堤防を作ります。」と国土交通省。
しかし、中も外も、堤防の下の下でつながった中海のこと。
国土交通省は知りませんでは、解決にならないでしょう。
また旗ヶ崎の承水路周辺では、今でも浸水が度々あるということで、
それには、「中海からの水を遮る水門を付けることを計画に入れます。」
「中海へ流す水が水門でとまり陸に溢れないよう、汲み出しポンプを付けてほしい。」
また、「2.5メートルもの高い堤防を張り巡らしたら、中海に親しく接することが出来なくなる。という声に、
「いや、緩やかな傾斜の堤防で、水辺に下りられる階段も取り付けます。」
などなど、のやりとりがありました。
予定の時間を大きく超え、熱心に要望が出されました。