本気で考えているのか、原発事故のこと

鳥取県と米子市、境港市の共催で原子力防災講演会がありました。                                                                     

県が今策定中の避難計画を説明した後、放射線医学総合研究所の勝部孝則氏の講演がありました。

自然界に存在する放射能の値と比較しても原発事故で放出する放射線量はそう大きくない、とか、

100m㏜を超えてもがんの発生は100人にひとり、酒やたばこの影響の方が大きい、また、

チェルノブイリ事故での子どもの甲状腺がんの発生はひとりだけだった、というような説明に、

会場からは、「チェルノブイリの子どもの甲状腺がんは1人ではない、福島の子どもで既に3人、それ以外に疑わしい人が7人あると、最近の新聞記事で読みました、どうなんですか。」とか、

また「100人にひとりのがんは発生率が低いと言われるが、酒やたばこはまだ控えることが出来る。その上に放射能でがんを発症する人が出てもいいと考えるのか。」など、

発言・質問が相次ぎました。

島根原発30キロ圏内に住む境港・米子市の7万3千人のうち、100人にひとり730人が発症すると考えたら、それは大きなことです。

また避難計画には、30キロの同心円の計画でいいのか、風向きで放射性物質を含む空気が東に流れる確率が高いのになぜ東向きに逃げるのか、など、

当然の質問でしたが、その時の状況に対応します、という答えしかありませんでした。

今なお福島県で16万人が避難生活をしている現状、帰るに帰れない人たちの現実をどう考えているのか。

鳥取県や米子市の原発事故の認識はこんなものなのか、

福島を経てなおこれなのか、安全神話を捨てようとしない中国電力にたいし、

これできちんとものが言えるのか、市民・県民がまもれるのかと、

惨たんたる気持ちになりました。

 

 

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