「子どもの貧困と教員定数」

2010_1120_143745-CA390753

今日は鳥取県教祖・高教組西部支部の共催で、教育改革キャンペーンが開催されました。               

弓ヶ浜荘に小・中・高の先生方、若い人も多く集まられました。

明治大学・埼玉大学講師でNPO「彩の国子ども・若者支援ネットワーク」代表理事、

青砥恭(あおと・やすし)さんが講演されました。

子どもの貧困の実態をたくさんの統計資料と実例で語られました。

「家族の貧困ー低学力ー高校中退ー教育・雇用などの社会的排除ーさらなる貧困」

この子どもの貧困図式がこの10年でいっそう鮮明になった、といいます。

埼玉県下の高校を進学高から底辺校まで、学校間格差により5つのグループに分けると、

ここ10年で底辺校G4とG5の授業料減免率が大きく増えている、不登校も増える、

貧困層の経済力の落ち込みの大きさと、親の経済力と学力との相関に、改めて驚きました。

青砥氏の講演の前に現場からの報告をされた通信高(白鴎高)の先生の話しもありました。

高校中退し改めて通信高生となった子どもたちは、

授業料は無償化になっても、教科書代や諸経費の工面に悩まされている、

自分が生きていく生活の糧を自分で稼ぎださねばならない子が多い、と。

青砥先生は、貧困とネグレクトには深い繋がりがある。

貧しさと何かの要因が重なって、子どもへの関心がぷつんと切れる。

社会とかろうじて細い糸で繋がっている、あるいはとうとう糸の切れてしまった子どもたちは、

これからどう生きていくのだろうか。

教育が不平等を再生産してはいけない、学びなおしの場が必要だ。

中学校3年間で放りだすのでなく、学力をつけて送り出すように延長を提案していくと語られました。

中退や不登校、ひきこもり、他所事でない現実です。               2010_1120_103351-CA390748

どんな一人も打ち捨てられてはならないが、個の問題でもない、

社会構造の現実なのだと、改めて考えました。                         

Share Button

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です