米子から車で1時間車、緑水湖、日南湖と二つのダム湖の横を通り、
日南町立美術館へ。小さな町の小さな美術館ですが、
戦没画学生の絵が「無言館」から来ています。そして、
「國の楯」という、従軍画家の小早川秋聲の印象的な作品が展示されているからです。
戦没画学生の絵は黙って訴えかけます。
これから展開するはずだったあの人たちの人生、
それが戦争によって切り裂かれたことを。
残された家族や恋人の人生を塗り替えたことを。
「あと5分、10分でいいから、この絵を描き続けたい」と、
出征前に一心不乱に描き続けた人は、ひとりふたりではありませんでした。
「そんな兄には声を掛けられなかった」と語った妹さん。
「この続きは帰ったら必ず描くから」と、モデルとなった恋人に言って行ってしまった人も。
ひと目で魅かれて、ああ長生きしてほしかったな、と思わせる絵にも出会いました。
そして、「國の楯」。寄せ書きのある日の丸で覆われた兵士の骸。
従軍画家がリアルに描いた絵ですが、ショッキングな絵です。
骸の上に書かれた桜の花は、後で塗りつぶされています。
日南町立美術館、特徴ある良い催しをありがとう。
小さくともキラっと光る美術館になって下さい。
今日はお盆の2日目でした、そして明日は終戦記念日です。