「中海問題等調査特別委員会」から案内があり、
雪の降る寒い朝でしたが、19日(土)の9時から、
中海の本庄水域湖岸で、現地見学。
異常発生している(?)というオゴノリの様子を見に行きました。
この日の先生は中海漁協の漁師、石倉さんです。
まず上宇部尾地区で、湖岸に流れ着き、そのまま水中でヘドロと化しているオゴノリ。
水中から鋤簾ですくい上げてもらうと、もうヘドロの硫化水素の匂い。
そして、本庄道の駅の近く野原地区で、今度は打ち上げられ乾燥したオゴノリ、
水から完全に上がり、乾燥したものは、海苔のいい香りです。
オゴノリの生は深い赤色。乾燥すると、鮮やかな赤となり、白く色あせて風化します。
このオゴノリは寒天の原材料となり、
かって1年に乾燥させたもの4000トン出荷したことがあったといいます。
また乾かしたものを畑にいれると、リンの利いたいい肥料となるそうです。
浜の農家は、かって藻場から引き上げた藻を堆肥にしていました。
この赤い色が乾いたオゴノリ。下の白いものは風化がしかけています。
オゴノリの上を踏んで、触ったり嗅いだりしてるメンバー。
水際はずぶずぶです。その辺りのオゴノリを裏還すと、水についてる部分はヘドロ化。
完全に打ち上がったものは、よい匂いの海苔です。
中浦水門撤去のあと、そして森山堤60m開削後、
浅瀬にアサリの発生しているのを発見した石倉さんは、
この秋そのアサリが全滅してるのを見て 、なぜなのかを追及しておられました。
そして繁茂し浅瀬に流れ着いたオゴノリ・数珠藻が、水面を覆うことにより、
アサリは呼吸ができなくなったのだろうと推測されています。
野原地区の打ち上げられたオゴノリの中には死んだアサリが混じっていました。
オゴノリも資源として活用し、アサリも生かすことに、
「なんとかならんもんかや、どげぞしましょいや」と、石倉さん。
この後、ゆがいたオゴノリを、ポン酢、ゴマドレッシングなどで試食。
歯触りシャキシャキ、かすかに磯の香りの美味しいものでした。
この現地見学はNPO法人自然再生センター(島根大学白潟サロン内)の主催、
鳥取・島根両県から、学者研究者、一般市民、議員など十数名の参加。
そして東京からの方もあったようです。