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 8月19日 急用で上京しました。飛行機に乗る前に「鬼太郎空港」で見たのは、合併で南部町になった法勝寺に伝わる「一式飾り」でした。故郷に降り立った人をきっと優く出迎えてくれたのではないでしょうか。今、こんな下駄を売っている店は田舎にもありません。

 東京では、義兄がなくなりました。1921年生まれ、1940年に徴兵、戦後、私の姉と結婚した兄は満89歳でした。親一人子一人の兄は、遠縁を頼って上京し、挿絵を描いて暮らしをたてようと努力しました。今年の春に完成したエレベーターに20回は乗っただろうということなので私も乗ってみました。狭い階段を回るようにして3階までゆっくりと登りました。「生きよう」と頑張らせたのはこれではないかと思いました。兄は、土、日はできるだけ外出し、息子が仕事を終えて帰ってくると碁を打つのが楽しみでした。 

 私は中学生のころ、姉と一緒に講談社や扶桑社に行って受付の事務員さんに「この画家さん挿絵を書かせていただきたいのです。この絵を見てください、、、」とお願いする姉について歩きましたし、兄や姉と銭湯に行ったことも思い出です。いろんな時代を生き抜いた兄は、今の世の中をどう思っていたのでしょうか。お坊さんは、兄はもうお釈迦さんに導かれて2500年も先を歩んでいるとおっしゃっるので、もう言葉を交わすことはできないのですが、、、、。
 揖屋の「かまぼこ」が大好物でしたがそれを届ける兄はもういません。残された姉が、どうなるかと心配です。

池袋でベトナム料理の「エビカレー」と「黒飯」を食べました。濃厚な味は私好みでしたが、珍しいワイン色のビールはいただけませんでした。