DSCN0853.JPG 10月4日 市議会の市民福祉委員会は、10月2日から千葉県の松戸市と八千代市で保育所民間委託について、東京都の稲城市では、介護保険の地域包括支援センターと福祉ボランティアについて視察しました。
 松戸市は、人口約46万人、面積61k㎡です。保育園は45園あり、公立23園、私立22園です。現在、公立の3園が民間委託されています。1年に1園づつ、今年で3園目です。民営化の対象園は、職員の退職などによって選びます。決定すると、すぐに、保護者役員や園長などで作る調整委員会にかけます。平成16年の保護者向け説明会は8回、調整委員会は5回も開いています。委託方式は、市民への情報提供の上、アンケートによって決めます。また、受託しているのは、いずれも保育園を経営している地元の社会福祉法人です。また、驚いたのは、委託期間が2年間で、2年の終わりに、保護者のアンケートによる評価を行う、そのために、短期間なのだそうです。市は、十分情報提供を行い、徹底して市民の声を聞いたといっておりました。
 3園の委託によって1億円、節約でき、「どう生かすのか」の質問には、「子育て支援センター、冷暖房設置、社会福祉法人の建設費補助に充てる」でした。松戸市の1人の園児にかかる保育経費は、公立では、143万円(年)、私立では117万円(年)この差は人件費です。公立の保育士さんは平均年齢40.8月、経験年数18年11月、給料33万円、私立の保育士さんは平均年齢28.11月、経験年数5.9月、給料18.9万円と開きがあります。民間の保育士の給料が低いのは、長期雇用の条件が整っていないといわれており、松戸市でもそのとおりでした。公立保育園の民間委託は保育士さんをリストラし、保育所運営費を削減することです。今後、どんどん広がれば、遂には民間の保育士さんにとっても、今以上、低い給料になりかねません。それでは、保育の質が保証できなくなるのではないでしょうか。
 米子市は、国の求めに応じて、定員適正化計画、財政健全計画をつくり、9月議会で、保育所・学校給食調理業務の民間委託を可決しましたが、市民への情報提供と説明が松戸市に比べどうであったか。
 今後、米子市が、保育所を民間委託するか、しないかを決めるに当たって、市民が納得できるまで会合を開き、市民の疑問に応える、市民と向き合って決めるという松戸市のやり方へ持っていくことの必要性を強く感じました。 

 降り立った視察先の駅に、ダリアが生けてありました。